18-04;がん疫学
- がんの年間死亡数は34万人(3人に1人ががんで亡くなる)。1981年から死因の第1位。
- 男性は6割、女性は4割はがんにかかる。
生涯に癌と診断される人の割合
男性
- 胃がん;9人に1人。大腸がん、肺がん;12人に1人。肝臓がん;26人に1人
女性
- 大腸がん;15人に1人。乳がん;16人に1人。胃がん;18人に1人。肺がん;26人に1人。子宮がん;46人に1人。肝臓がん;50人に1人。
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がん細胞
- 通常の細胞は分裂が52回で終了。
- がん細胞は1cmの大きさで発見される頃、10億個の細胞(30回の分裂;通常であれば10年以上)。
5年相対生存率
- 女性の乳房と子宮が70%以上、胃、大腸、直腸、結腸で約60%、肝臓、肺は20%前後。
他疾患との関連
糖尿病
- 糖尿病では肝臓がん、子宮体癌、膵臓癌、結腸直腸がん、膀胱がん、乳がんの発症リスクが有意に高いことがメタアナリシスで示されている。
診断
脳転移しやすい悪性腫瘍
- 日本全国統計によると、1位は肺がんで51.9%、2位は乳がんで9.3%、以下直腸がん、腎膀胱がん、胃がんが続く。欧米では脳転移しやすい悪性腫瘍の上位に悪性黒色腫が挙がるが(約7%)、日本では疾患自体が稀である。
- 生存期間は6ヵ月を超えることは稀。自然経過では診断後1〜3ヶ月。
骨転移きたしやすい腫瘍
- 乳がん、肺がん、前立腺がん、腎がん、甲状腺がんで80%を占める。
- 逆に頭頸部がん、Ewing肉腫を除く軟部肉腫、卵巣がんでは骨転移は稀である。
- 消化器がんは骨転移しやすいわけでないが、症例数が多く、しばしば遭遇する。特に食道がん、胃がん、尿路上皮がんも進行期には骨転移を含む遠隔転移が多い。
- 前立腺がんは造骨性変化と言われるが、30%は造骨性、14%に溶骨性、47%は混合性変化との報告もある。
基礎
遺伝子
- SNPとは、ある塩基の変化が人口の1%以上の頻度で存在している遺伝子多型と定義される。